左利きに向いてるとされる仕事をチェック
あなたはたぶん左利きですよね。私自身もペンと箸は右に矯正されましたが一応左利きなので、
直面する問題について理解しています。世の中に仕事の種類はたくさんあるけど、左利きに
向いている仕事ってあるのでしょうか?ないのでしょうか?気になりますよね?
向いていると言われる仕事を3つのグループに分けて、ざっとチェックしてみましょう。
スポーツ関係はちょっと特殊なので、後でふれますね。
クリエイティブ
左利きはセンスがよくて想像力が豊かである、と言われます。空間認識をつかさどる右脳と
結びついているからと説明されます。音楽などもそうです。言語領域を担当する左脳は右利き
に優位とする説明とは大きな違いです。だからデザイナーやイラストレーター、フォト グラファ―、
背景をしっかりイメージして書き進めるライターなどが適性とされています
- デザイナー
- イラストレーター
- フォトグラファー
- ライター
左利きの天才女性アーティストと天才になれなかった同級生デザイナーの物語。面白かったです。
技術職
技術職も左利きに向いているとよく紹介されています。左利きは手先の器用な人が多いので、
美容師やネイリストが挙げられます。建築家は空間認識力の高さが求められますし、右脳と
左脳を効率よく使い分けられる左利きはプログラマー向きと言われます。また一人で黙々と
作業できるのも適しているとされる点です。
- 美容師
- ネイリスト
- 建築家
- プログラマー
その他の仕事
塾講師やセラピストが左利きに向いている理由として、右脳が発達しているので感性や想像力に
優れているからとされています。また右利きの人とは異なる視点や思考を持っているので、人に
対して幅広い対応が可能になります。研究者は集中して黙々と取り組める長所が、企画営業では
独創的な発想やアイデア力があると言われています。
- 塾講師
- セラピスト
- 研究者
- 企画営業
左利きに向いてる仕事は右利きにもあてはまる
結論を言いますと、これらの仕事は左利き向きです。同時に右利きと比べて有利かと問われたら、
どうでしょう?決定的な差はないように思います。
右利きでもじゅうぶん対応できる仕事ですし、実際多くの右利きの人はこれらの仕事に就いています。
そもそも左利きの約10倍の数ですからあたりまえです。左利きが持つ能力を活かしやすいとされる
仕事は、同時に右利きの人あるいは両手利きやクロスドミナンス(用途によって利き手を変える人)の
人も活躍できる仕事なのです。
利き手から仕事を考えるのも大切ですが、あなたがどんな仕事をしたいのか、気持ちがいちばん
重要だと思います。
あなたの身近な世界を見まわしてください。たとえば行きつけの美容院。そこの美容師さんの
利き手はどうでしょうか?会社で営業企画の同僚はペンをどちらの手に持っていますか?
やはり 右利きがほとんどと思います。
左利きに有利とされるプロスポーツは特殊
プロスポーツの世界は左利きがはっきり有利となる種目がいくつか挙げられます。まずは野球です。
大谷翔平・イチロー・松井秀喜など右利きの選手が左打ちに変えるケースが多く見られます。
左打席の方が一塁に近い、引き手(左打者の場合は右手)側が利き腕だとボールに当てやすい、
左右の筋肉をバランス良く使うようになるなどのメリットが大きいからです。
サッカーも左利き選手のドリブルやシュートは予測しにくい、そして左サイドの攻撃では独特の
リズムからチャンスを切り開いていくパターンが生まれます。三苫薫が代表例ですね。
テニスや卓球では右利きの選手とボールの回転が逆になるので打ち返すのが難しい。また右利きの
選手とは違った角度や視点でコートや台を活用できます。
他にも左利きのスポーツ選手が有利な種目はありますが、職業として紹介されたらちょっと違和感を
覚えませんか。一般の人が選ぶ仕事とはやはり異なるからです。
プロとして活躍する左利きのアスリートたちは、仕事というより自分を賭けて、ずっと前からすさまじ
い努力の毎日を過ごしています。ですから 「左利きに向いてる仕事」と紹介されても、とまどう人が多
いのではないでしょうか。
そもそも社会は左利きに向いてる?
一部のスポーツを除けば、左利きに向いているとされる仕事は右利きに不向きとは言えず、大きな
差はないことをお伝えしました。その根拠となる社会の仕組みをいっしょに振り返ってみましょう。
社会は右利きにマッチさせた仕組み
社会のルールや制度は大多数の右利きに合わせてつくられているのは、よくご存知ですよね。
左利きだと切りにくいハサミ、回すのに苦労するドアノブ、毎回体をひねらされる自動改札などが
すぐ思い浮かびます。教育で「書く」ことは右利きが基準(矯正されるケースはかなり少なくなって
きました)であり、特に習字はさんざん苦しめられた経験を持つ人もたくさんいるはずです。社会が
右利き仕様の現実は、これからも変わることはないでしょう。
左利きから見た右利きのうらやましい点
右利き用につくられたモノやシステムをスムーズに使いこなせる点以外では、他の人から教えて
もらう際も動きをそのままコピーできるので、理解しやすいことです。左利きは右利きの人に
教えてもらうときは、頭の中で反転させたりして考えるので、どうしても理解が遅くなったり
します。また自分が教える立場のときも、右利きが大多数なので、やはり苦労します。
右利きから見た左利きのうらやましい点
では右利きから見た左利きのうらやましい点はなんでしょうか。自分たちとは真反対な動きで、
しかも少数派なので個性的に映ります。器用・カッコイイ・センス良さそうなど主に見た目の
イメージが印象的です。また左利きはほとんど右脳優位なので、ひらめきやアイディアが豊富で
あると言われています。論理的思考の得意とされる右利きにはうらやましいかもしれません。
ちょっとだけ自分の頭を変えてみる
たしかに右利きは生まれながらにして生きやすい環境に恵まれ、左利きはいつまでも苦労
させられている…。こういう一面があるのは事実です。では右利きや社会とどうやって
うまく付き合っていくかを、ちょっとだけ考えてみませんか。
考え方を変えればマイノリティも個性派に
円卓に10人グループが座っているとイメージしてみてください。あなたもその中のひとりです。
少し離れたところに立つ人が「右利きの人は手を上げてください」と言いました。あなた以外全員が
「はーい!」と元気よく右手を上げました。あなたは圧倒的に少数派であることを思い知らされます。
自分だけ仲間外れにされた気持ちになるかもしれませんね。
「では、左利きの人は手を上げてください」
「はい」と声を出してあなたは手を上げました。もちろん左手を高く。
すると少数派から個性派にあっという間に変身しました。
どちらも10人の内の1人であることは変わりません。でも景色は まったく違って見えます。
考え方をちょっと変えてみただけで。
右利きになる面白さ、左利きになる面白さ
左利きでもモノによっては右手を使う人がいます。左手だとどうもうまくいかないケースです。
缶切りなんかは典型です。それでもすべて左利きで行う人は缶切りなど左手で持ち、手前に引き
ながら開けることができます。右利き仕様のモノを独自の使い方でマスターしているのですね。
右利きの用具を左利きのまま使いこなすのもよしですし、一時的に右利きになってもよし。どちら
もそこに工夫や視点が加わりますから。
左利きであってもペットボトルのキャップを開けるときなど両手で協力するから、すぐ飲むことが
できます。左手だけで済ませていると思い込んで、意外と両手を使っていることはありませんか。
自分の右手との作業をいちどよく観察してみたら面白いかもしれません。
右利き仕様の社会ですが、右利きなのに左を使うことで全体のバランスの質を上げようとする人も
います。右利きの人も積極的に左手を使えば、自分の魅力を広げるチャンスなのです。
独自性と対応力で左利きは仕事に向かおう
あなたが関係する人はほとんど右利きです。たとえば会社でクリアファイルに資料をはさむとき、
無意識に左側から入れてそのままにしてしまうことはありませんか?かならず右側から入れる
クセをつけておけば、次に使う人もスムーズになったりします。たったそれだけでも社内の小さな
イラ立ちは解消されます。
職場での共同作業として、ある板前さんの話があります。和食の世界では魚の置き方から手の動き
まで、所作のすべては右利きを想定して作られています。もし左利きで押し通せば、全体の流れを
壊してしまうでしょう。調理場の空気もよどみます。時と場によって左を右に変えることは、他の
人や職場を大切にすることにつながるのです。
この右手社会だからこそ左利きは独自性で輝けますし、対応力も高めていけば、人に喜ばれて自分 に
とってもふさわしい仕事と向き合えます。どうぞ頑張ってください。
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